ぼくが行ったTeam8イベント/〈鳥取県警察本部 通信指令課 110番の日キャンペーン〉2018.01.07[鳥取県鳥取市]-2
というわけで、ひどい頭痛、謎の発汗、全身の筋肉痛などの症状に襲われながら、ぼくは鳥取行のANA便に乗り込みました。窓側の席をとっておいたのに、景色もほとんどみないまま、頭を壁に預け、ひたすら頭痛の鎮静化と体力回復を待ちました。
しかし、鳥取は飛行機なら一時間ちょっとで着くくらいの距離です。ぼくは体を回復させることなく、飛行機を降りました。
この日の鳥取の天気は雨。
ただでさえ、頭痛で気が滅入っているのに、気分はまったくアガらず…。
とりあえず宿泊予定のホテルへ向かい、あとはそこで休ませてもらうしかありません。チェックアウトより早めに入れるのかどうかはわかりませんが。
空港から鳥取駅へ向かうバスの中で、ぼくはこんなことをツイートしていました。
どのくらい頭が痛いかというと、いま左伴ちゃんとスケート場に来ていると仮定して、「私が手を引くから一緒に滑りましょう」と、手を差し出されても、「いや、ちょっと頭痛いので…」と断るくらい痛い。
— 上戸ともひこ (@Ueto_Tomohiko) 2018年1月5日
いま読んでも、当時の痛みがよみがえってきます。
そしてバスは鳥取駅に到着。
ぼくは速攻で駅近くのホテルへ向かいました。
が、ホテルの部屋は追加料金を払ってもお昼の12時からしか貸してもらえないとのこと。しかたなく、ホテルマンに相談すると、歩いて10分くらいのところにネットカフェがあると聞きました。ネットカフェなら寝転がれるスペースもあるでしょう。とりあえず、12時まではそこで過ごすしかありません。
東京でもネットカフェに入ることはほとんどないぼくが、鳥取で入るとはなんという めぐりあわせでしょう。ぼくは雨の中、靴の中に水が染みてくるのを意識しつつ、教えてもらったネットカフェへ向かいました。
料金は3時間で約1000円。これでフラットな場所で寝られるのなら安い。枕も毛布も貸してもらえるし。
ぼくはマンガ本もDVDも持たず、とある一室に入り、すぐに横になりました。暑くも寒くもなく、ちょうどいい温度でした。ぼくはうとうとして、ときどきどこかから聞こえてくるガタンという音に起こされたりしつつも、二時間半ほど休むことができました。
話は逸れますが、遠征などでネットカフェに泊まるヲタクの友だちが何人かいます。ぼくは彼らの話を聞くたびに、そんなところでゆっくり眠れるのかと疑問を感じていました。ネットカフェがどうとかいうことではなく、自分にそれができるのかな、と。
今回、鳥取のネットカフェで寝た経験を踏まえてみると、やっぱりゆっくり眠ることはできません。基本的には静かな空間ですが、それでも他の人のノイズは無ではないです。ただでさえ、年のせいか、夜中に一度か二度起きてしまうのに、ネットカフェではそれが何回増えるかわかりません。そういったことを気にしない人なら大丈夫でしょうが、ぼくはホテル宿泊でないと無理ですね。
時間制限もあり、ホテルの部屋もそろそろ用意されているはずということもあり、ぼくはネットカフェを出ました。
お昼前ということもあり、おなかも空いています。事前に調べてあったカレー屋さんは歩いて15分程度の距離です。
鳥取はカレーのルーの消費量が日本一なのだとか。そんなイメージはマッタクアリマセンデシタガ、カレー好きとしてはそう聞いたなら鳥取のカレーというものを食べてみたい。駅からさほど離れていない、そのカレー屋さん『ベニ屋喫茶店』へと向かいました。
『ベニ屋喫茶店』のカレーは不思議な味わいでした。辛さと甘さが絶妙なバランスで、どちらが好きな人にも受け入れやすい味だと思います。それでいて、なんともいえないクセがあります。
もっとも、すさまじい体調不良の中で食したため、本来の味を感じられていなかった可能性もありますが。
ホテルへ戻る途中、小さな薬局がありました。
いつも使っているもの以外の頭痛薬があれば…と、薬局を訪ねると、症状を話したところで体温を測ってくれました。
36.1度。
まだ体は熱いのに、なぜか平熱より低い体温が表示されたことで、ぼくは自分の体が信用できず、結局、薬は買わずにお店を出ました。いろいろとしてくれたのに申し訳なかったため、CCレモンだけ買いましたが。
そしてホテルへ戻り、さっそくベッドへ。
平熱より低いはずなのに、汗はだらだらと流れています。タオルで汗を拭きつつ、ぼくはカーテンを閉め切り、部屋を真っ暗にして眠ることにしました。
本来、元気な体であれば、そのころぼくは、二年ぶりに倉吉を訪れているはずでした。
Team8鳥取公演がおこなわれた倉吉未来中心は、ぼくがTeam8に会うために日本全国へ遠征することになる、きっかけの場所です。
ぼくにとって、Team8が本当の意味で始まったのは、倉吉からでした。
なのに。
ぼくは、その思い出の町、倉吉へ行くこともできず、せっかくの鳥取だというのにホテルのベッドで汗を流しながら寝転がっている…。
一体、なにしに来たんだという悔しさとともに、ぼくはいつしか熟睡していました。
【まだまだ続きます】